【インタビュー】 日本コエンザイムQ協会 山本 順寛 理事長

 日本コエンザイムQ協会(東京都港区)は、CoQ10が2001年3月の食薬区分の改正により食品として利用可能になった翌年に設立した。以降、毎年1回の研究会を開催するなど、CoQ10に関する正しい知識の普及と科学的研究を奨励するための活動を行っている。長年にわたり同協会理事長を務める山本順寛氏に、現在の協会活動や、CoQ10の魅力、機能性研究、注目する健康機能などについて話を聞いた。

 

──CoQ10の魅力について

 

 CoQ10は、エネルギー生産に必須な機能性成分で、生きていく上でなくてはならないものです。CoQ10は、もともと身体の中に存在していますが、加齢と共に減少するので、補うことで老化によって出現する様々な症状に対処できる可能性があります。また、CoQ10は、副作用がなく、安心・安全だということです。2001年の食薬区分の改正により20年以上が経ちますが、健康被害などなく安全性の高い機能性食品と言えます。1日摂取目安量は、CoQ10の体内吸収率に最大6倍の個人差があるという研究報告もあり、一概に言えませんが、100~300mgが一般的と考えます。

 

──CoQ10の注目する健康機能について

 

 CoQ10は多彩な健康機能があり、様々な可能性を秘めています。例えば、CoQ10と認知機能の関係性です。認知症と診断された人は、CoQ10量が少ないということがわかっています。また、加齢による卵子の質の低下はミトコンドリアのエネルギー産生効率の低下と関係しており、妊活サポート、フェムテック素材としても注目したいです。間接的に免疫を高めるという研究報告が多数あり、長引くコロナ禍における健康維持にも役立つと考えます。さらに、CoQ10は、根本的な治療法が確立されていない多系統委縮症など、神経変性疾患の予防にも期待されます。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1738号(2022.4.20)で
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