【インタビュー】 ファンクショナルフード学会 長岡 功 会長

 グルコサミンの市場形成初期に業界団体「ファンクショナルフード学会」が立ち上がり、今年で18年目を迎える。グルコサミンをはじめとする様々な機能性食品素材に関する研究、情報交換、啓発活動を行っている。同学会会長で順天堂大学医療科学部特任教授を努める長岡功氏に学会活動や、グルコサミンの魅力、新たな健康機能などついて話を聞いた。

 

―― グルコサミンの主な健康機能は

 

 グルコサミンは、国内の健康食品業界で20年以上にわたり利用されています。代表的な機能は軟骨保護作用。関節や皮膚にはグリコサミノグリカンという分子が存在し、関節や皮膚の組織を柔軟にし、水分を保持する働きを持っています。グルコサミンはそのグリコサミノグリカンの構成成分で、グリコサミノグリカンの合成を促進します。また、軟骨を破壊する酵素であるマトリックスメタロプロテアーゼの産生を抑え、痛みを和らげます。このほか、血管内皮保護作用、動脈硬化抑制作用、血小板凝集抑制作用、ヒアルロン酸産生作用などに関する研究報告があります。

 

 さらに、サーチュイン遺伝子や、オートファージーを活性化することも見出しており、軟骨細胞の品質を保つことも期待できます。海外では、約8万人を対象に実施した米国疫学調査でグルコサミン摂取群は非摂取群よりも死亡率が17%低減されたという報告があり、寿命が延びたことが示されています。グルコサミンは、人生100年時代と言われる中、活動的で健康な生活に寄与する、健康長寿に不可欠な健康食品素材だと考えます。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1738号(2022.4.20)で
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