特集【カキ】 “コロナ疲れ”でユーザーの裾野広がる

 健食業界で長年利用されているカキ。亜鉛、鉄、セレン、クロム、マグネシウムなどの微量ミネラル、ビタミンA、B群、D、Eなどのビタミン類、グリコーゲン、タウリンなどを豊富に含む。なかでも、亜鉛含有量は食品中で突出しているほか、タウリンもトップクラスの含有量を誇る。栄養価の高さに加え、体感しやすい点が支持され、カキ配合の健康食品は、一定のユーザーが根付いている。長引くコロナ禍では、ユーザーの裾野も広がっている。

 

 マイボイスコムが今年2月に実施した「疲れ・疲労に関するアンケート調査」では、慢性的な疲労を感じている人は6割弱。また、新型コロナの感染拡大で疲れ・疲労を感じることが増えた人は45%に及んだ。こうした中、原料、販売メーカーからは、「女性の抗疲労サプリメントとして使用されている」「新規ユーザーが増えており、“コロナ疲れ”から初めて利用する人が一定数みられる」などの声が聞かれた。

 

 市場で流通する原料は、エキスのみを抽出・濃縮したものが大半を占める。各社とも製法に違いはあるが、基本的な原理はカキ肉の煮汁を抽出し、水分を飛ばして原液にするのが一般的。国産品は、瀬戸内海産、北陸産、三陸産などのカキを使用。県別生産量でみると広島県が約1万8,700 tで最も多く全体の約6割を占める。海外品は中国産、韓国産などがある。原料価格はキロあたり7,000円前後から2万前後。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1736号(2022.3.16)で
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