農研機構、栄養・健康テーマに「食と健康の国際シンポジウム」

 農研機構は3月1日・2日、第1回NARO食と健康の国際シンポジウム「『食』の研究を世界の市場へ」をオンライン開催した。「栄養・健康」「豊かな食と健康を支える作物開発」「食品科学から世界規模のビジネスへ」をテーマにアジア・米国・EU各国・地域の専門家が登壇した。

 

 国際連合食糧農業機関(FAO)のIsmahane Elouafi 氏は「食と健康のグローバルトレンドと国際イニシアチブ」と題して講演。新型コロナのパンデミックにより、世界中の食料安全保障や栄養、健康生活がいっそう脅かされており「2020年には世界で7億2,000万人から8億1,100万人が飢餓に直面し、20億人以上が安全で栄養価の高い十分な食料を入手できなかった」ことを挙げた。世界的なインフレも悪影響を与えており「技術とイノベーションの急速な拡大」が急務だと話した。

 

 味の素の白神浩氏は、「食と健康の課題解決に向けた味の素グループの挑戦」と題して講演。同社が「2030年のビジョンを世界の人々のウェルネスの競争に貢献する」と定めたことを挙げ、事業を通じアミノ酸の活用によって、食生活や加齢に伴う食と健康の問題を解決する、とした。食と健康のための「幅広いプラットフォーム技術」、美味しさの技術、アミノ酸の働きを中心とした「バイオファイン技術」、2つのコアコンピタンスをより高め、「2030年までに10億人の健康寿命を延ばす」ことで食と健康の課題解決に貢献する、と講演した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1736号(2022.3.16)で
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