慶應義塾大学・佐野元昭准教授、健康博講演で「水素水の飲用は十分効果的」

 慶応義塾大学医学部循環器内科の佐野元昭准教授は2月10日、「健康博覧会2022」の講演で、ブタを用いた実験で、水素水飲用時の薬物動態について解明した結果を報告。水素水を飲用することで十分に水素ガスを吸収でき、様々な健康効果に期待できると述べた。試験は水素水が胃を通って小腸に流れ込む際に吸収される空腸静脈や門脈などブタの全身に4ヵ所ほどカテーテルを装着し、経時的に採血可能にした上で、経皮胃瘻チューブを小腸の入口まで通して水素水を約500cc直接注入。水素が体内にどのように吸収されるのかを調べた。

 

 その結果、水素水に含まれる水素ガスは空腸静脈から高濃度で吸収されることがわかった。なかでも門脈中の水素濃度が、基準とした1%を超えて大きく上昇し、しかも1時間以上経っても一定の濃度を維持したことから、水素水飲用により、少なくとも腸管や門脈を介して肝臓周辺まで高濃度の水素が届いていることが示唆されたという。一方、腸内細菌が発生する水素ガス量を調べた試験では、腸内細菌が発生する水素の量はごく微量に留まり、水素水を飲んだ方が、腸内細菌が発生する水素の約50倍の水素ガスを吸収できることがわかったという。佐野氏は今回の結果を受け、水素水を飲用することで十分に水素ガスを吸収でき、水素の様々な効果が期待できると述べた。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1735号(2022.3.2)で
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