フェムテックビジネスのマネタイズ戦略

 2月8~10日に東京ビッグサイトで開催された「第40回健康博覧会」(主催:インフォーマ マーケッツ ジャパン㈱)で、女性ヘルスケアの情報発信事業を行う「ウーマンズ」とのコラボ企画「我社は、この戦略で成功しています!―15通りのマネタイズ戦略―」が開催された。女性ヘルスケア分野の課題解決に向け事業を行う15社が、成功事例を3分ピッチで続々とプレゼンした。発表企業は、今回の健康博覧会で新設された「フェムテックゾーン」出展企業54社から立候補を募り、マネタイズの有無、ビジネス戦略の独自性、女性の健康への貢献度等から事前審査で選ばれた15社。

 

 帝人㈱は膣内フローラに着目した乳酸菌原料『UREX』について紹介。商社やメーカーのニーズを聞きながらBtoBでの原料供給を行うが、乳酸菌原料を配合したより良い製品づくりに向け、販社との協力体制でブランドの基盤作りに注力した点についてプレゼンした。㈱HIROTSUバイオサイエンスは、線虫を用いたがん検査『N-NOSE』事業を行っていることを紹介。病院、クリニック等医療機関を通した販売のほかにも、クレジット会社、警備会社はじめ顧客を会員化している企業とのコラボを進めた事例について披露した。商品の告知を行うことで、受験者数の増加に成功したという。

 

 ウーマンズの阿部エリナ氏は成功企業の共通点として「女性の健康課題を解決しながら、ビジネスとしてドライに事業取り組んでいる」点を挙げた。今後のフェムテック参入企業に対し「過度にセンシティブに扱うことなく、他のヘルスケア領域と同様にマーケティング戦略に取り組んでほしい」と話した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1735号(2022.3.2)で
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