連載【大使館・貿易機関に聞く 話題の健康食品素材・製品】 タイ編

 タイはプラントベースフード最先端の国の一つだ。タイでは年に1度、仏教に基づいた「菜食週間」(ギンジェー)があり、この期間には、肉の代わりとして大豆を加工した食材がスーパーマーケットに並び、レストランでも特別メニューが出される。そのため「プラントベースフード」の加工技術が進んでいる。世界的なプラントベースフードのトレンドに対応して、現在多くのタイの食品メーカーが、プラントベースミートの輸出を始めている。そぼろタイプ、パティタイプ、タイ料理の味付けのものなどが盛んに提案されており、世界的に健康への意識が高まるなか注目を集めている。

 

 また、昆虫プロテインの生産や加工技術も進んでいる。タイの北東部、イサーン地方では昆虫食の文化が発達しており、コオロギ(チンリッド)、バッタ(タカテーン)、蚕の蛹(トワマイ)はじめ、様々な昆虫が利用されている。昆虫プロテインは、栄養価が高いこと、持続可能性が高いことから注目が高まり続けており、輸出を強化しているという。日本とタイは2007年に日タイ経済連携協定(JTEPA)を結んでいることから多くの食品が関税上有利に輸入可能だ。タイ国大使館では、日本企業がタイのビジネスパートナーを探す際には、サポートを行っている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1731号(2022.1.5)で
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