連載【ECビジネス入門塾⑧】 顔が見えないECこそ、細かな気配りを

 低コストで集客する方法にSNSがある。話題になるトピックスを作り出すことができれば、集客の糸口になる可能性はある。ただ、いきなりインフルエンサーや芸能人を使うのはハードルが高い。まずは周囲の人から口コミで広げて貰う必要がある。周囲に影響を与えるファクターとなる人に、「商品をすごく気に入った、ぜひ応援したい」と言って貰えるケースもあるが、大抵は自分にメリットを感じなければ、協力は見込めないだろう。やはり地道に活動することが重要であり、商品の良さを追求し、愛用者を増やしながら周囲へのアピールを続けていくことで、影響力のある芸能人がテレビで紹介してくれるといったことも起こりえる。

 

 状況が整えば、インフルエンサーの起用も考えられる。その場合、彼らのファンや世界観が、自社商品の顧客層とマッチするかの判断が重要になる。さらに、単発ではあまり意味はなく、計画的に継続することでようやく効果が見込めるものであるため、ある程度の費用は掛かるだろう。また売上を上げるためだけに、とにかくたくさんのインフルエンサーに記事を書かせるキャスティング企業もあり、記事内容をチェックせずに投稿されるケースも稀に見受けられるため、注意が必要だ。このようなやり方は、一時的に売上が上がってもリピートはほぼ望めず、逆に顧客の信頼を失い、取り返しがつかないことになりかねない。健康食品や化粧品を出稿する際は、虚偽の記載や誇大アピールを排除し、商品の安心性、信頼性について、誠実にアピールすることが特に重要だ。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1731号(2022.1.5)で
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