健食受託企業に聞く、人気受注素材ランキング(21年下期/22年上期予想)

 健康食品受託加工・製造企業を対象に、「21年下期の人気受注素材」と「22年上期の人気素材予想」について調査(複数回答)した結果、21年下期の人気受注素材で回答が寄せられたのは約70種類。1位は、NMN(26票)となった。NMNは、19年調査で初めて登場。前回調査ではコラーゲンと同票の2位(13票)に急伸。今年はここ数年、1位を堅持する乳酸菌を抜いてトップになった。欧米や中国では“若返りサプリメント”として人気のNMNは、20年春に「非医薬品リスト」に追加され、国内でも注目度が上昇した。国内外で機能性研究が進み、フレイル抑制やインスリンの働きを高めるなどの研究報告もある。今回の調査では、海外輸出、越境EC向けに受注が増えているほか、NMNを取り扱う原料サプライヤーが増えたことに加え、原料価格がNMN登場時に比べ下がり、商品開発に拍車が掛かっている様子がうかがえた。

 

 2位は「乳酸菌」(17票)。腸内フローラへの関心は相変わらず高く、各社が特徴をもった乳酸菌を展開している。ここ数年は、エビデンスのデータ蓄積も進み、機能性表示食品の製品開発が活発に。「整腸作用」をはじめ、「体脂肪低減」「内臓脂肪低減」「歩行機能向上」「肌の潤い維持」「ストレスの軽減」「目・鼻の不快感の軽減」「睡眠の質を改善」「免疫機能の維持」など、機能性表示内容のバリエーションが拡大。様々な健康機能を謳う機能性表示食品が流通する。コロナ禍では、プラズマ乳酸菌を機能性関与成分とした「健康な人の免疫機能の維持に役立つ」機能性表示食品が多数受理された。

 

 3位のコラーゲン(16票)は、美容素材として定番アイテムになっている一方、コロナ禍では、筋肉、関節などに対する健康機能を活かし、ロコモ対策素材としての利用も進む。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1730号(2021.12.15)で
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