【話題追跡】 水素市場 200 億円回復、立役者「水素ガス吸入器」に注目

 水素ガス吸入器の市場拡大――。本紙調査で、水素ガス吸入器の市場規模が前年比12%増の推計28億円となった(メーカー出荷金額ベース)。2016年に水素ガス吸入療法が厚労省の先進医療Bに承認されたことを機に、市場形成が始まった。現在は大型機種から中・小型機種まで様々な製品が登場。医療機関や治療院、エステサロンなどで業務用として使用される製品から、一般消費者向け製品まで広がっている。一方で、メディアによる「水素水は効かない」等の度重なるバッシングで市場崩壊を経験している業界だけに、水素ガス吸入器の販売に対し、慎重な声も聞かれる。

 

 本紙調査で、2021年通期の水素商材の市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年比5.6%増の推計約208億円と、3年連続で市場は回復した。その一翼を担ったのが、近年台頭目覚ましい「水素ガス吸入器」だ。本紙調査で市場規模は28億円(前年比12%増)となり、この3年間で4割も市場が拡大している。水素ガス吸入器とは、本体で生成した水素ガスまたは、水素・酸素の混合ガスを、カニューレ等を介して鼻や口から吸引するためのアイテム。

 

 市場が拡大する一方、カニューレの使用や販売手法などに対して、「慎重を期すべき」との懸念を示す企業も見られる。業界では、2015~16年に水素水がメディアに散々バッシングされ、市場が崩壊した苦い経験を持つだけに、水素ガス吸入器のブーム化には、警戒心を持っている企業も少なくない。こうした中、カニューレを使用せずに直接口で吸引するタイプ、ヘッドセットを装着するタイプ、空気清浄機タイプ、ミスト美顔器タイプなどの製品開発も進んでいる。また、カニューレの取り扱いのために医療機器販売業許可を取得している企業、販路を業務用のみとする企業など、販売戦略における工夫も見られる。水素商材市場の本格的な回復には、水素ガス吸入器の果たす役割が大きいだけに、今後の動向から目が離せない。つづく

 

 

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