【トピックスⅠ】 ホエイ高騰、カゼインの活用に可能性

 プロテイン粉末の末端商品は値上げが相次ぐが、乳タンパクの原料メーカーへの取材では「中国の需要が拡大したことから、世界的に需給バランスがひっ迫したことが、価格高騰の主な要因となっている」との声が聞かれた。米国、中国、ニュージーランドといった原産国に限らず高騰しており「来年以降も当面は高値の傾向が続きそうだ」という。

 

 原乳からは概ね2:8の比率でホエイタンパクとカゼインタンパクが得られることから、より多く得られるカゼインは値上がり影響が少なくなっている。原料価格面で有利なカゼインを活用した商品開発を検討するメーカーもあるが、ホエイと吸収特性が異なり胃酸で凝固した後、緩やかに吸収されることから、運動直後の筋形成期に即効性を求める利用者への訴求にはハードルとなっている。

 

 そのような中、カゼインの利点を情報発信するメーカーもみられる。吸収の早いホエイと、吸収の緩やかなカゼインを組み合わせて相乗効果をめざす摂取方法が提案されている。また、カゼインにペクチン、大豆多糖類等を加え酸性域での安定化を図り、胃酸中でも凝固せず吸収特性を高める技術が開発されている。

 

 

詳しくは健康産業新聞1728号(2021.11.17)で
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