東北大学、電解水素水飲用でインスリン抵抗性高値改善を確認

 東北大学高度教養教育・学生支援機構学生支援開発部門臨床医学開発室の小川晋准教授らの研究チームは8月2日、Ⅱ型糖尿病患者に㈱日本トリム製の電解水素水を3ヵ月間、日常飲用させることで、インスリン抵抗性が改善されることを多施設共同前向き無作為割付二重盲検試験で確認したことを発表した。同研究成果は学術誌『Diabetology International』(電子版)の7月18日号に掲載された。

 

 試験は、インスリン治療を受けていないⅡ型糖尿病患者49人を電解水素水飲用群と浄水飲用群に分け、1 日当たり1,500~2,000mL飲用させた。飲用開始直前と飲用3ヵ月後のインスリン抵抗性(HOMA-IR)、耐糖性、糖代謝および酸化ストレス関連因子を含む臨床データを評価・比較した。その結果、データを取得できた43人の内、電解水素水飲用群23人では、血液中の乳酸濃度が低下し、尿中への尿酸の排泄が増え、尿のpHが上昇していなかった。他の因子の変化はなく、また電解水素水飲用による副作用は全く観察されなかった。

 

 さらに、飲用前段階のインスリン抵抗性が高い患者群と低い患者群に分けて解析した結果、高い患者群ではインスリン抵抗性の改善が認められたほか、酸化ストレスの1つの指標である総酸化度(d-ROM)が有意に低下していた。一方、低い患者群においては、総抗酸化度(BAP)が電解水素水飲用群のみ有意に上昇していた。つづく

 

 

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