新連載【ECビジネス入門】 モール出品は、99%の単品通販企業が陥るワナ

 成長著しいEC市場。2020年は新型コロナの影響で、健食通販の市場規模は5,430億円(前年比5.8%増)まで拡大した。活況なECチャネルに参入する健食メーカーや単品通販(D2C)のスタートアップは少なくない。㈱売れるネット広告社CEOの加藤公一レオ氏が、健康食品をECで販売するノウハウについて解説する。

 

 私は単品通販企業が、大手のECプラットフォームに商品を出品することや、自社のECモールを立ち上げることには、大反対だ。最近はネット通販が好調なので、単品通販のスタートアップが急増している。こうした企業の9割以上は、どこかのカートシステムと契約し、ECモール作成用の無料コンテンツを利用する。これは20年前まで王道だったが、現在はもはや回り道だ。そもそもスタートアップ企業は商品を1~2個しか持っていない。世の中のショッピングモールは、基本的に複数の商品が並ぶカタログだ。わずかな商品しか置いていないモールに人が来るわけがない。SEOでの集客にも限界がきている。青汁にしろ、黒酢にしろ、先行企業のメリットが大きく、新規参入ではほとんど太刀打ちできない。これが20年前であれば、自社サイトを立ち上げて、SEO対策をしっかり講じて、商品数をある程度増やせば、集客できていた。ただ大半の先行企業がECサイトを持っている今となっては、かなり厳しい。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1715号(2021.5.5)で
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