【インタビュー】 ファンクショナルフード学会会長 長岡功氏

 発足17年目の「ファンクショナルフード学会」。グルコサミンをはじめとする様々な機能性食品素材に関する研究、情報交換、啓発活動を行っている。同学会の長岡功会長にグルコサミンの健康機能や、グルコサミンの機能性表示食品の新たな可能性について話を聞いた。

 

――機能性表示食品におけるグルコサミンの新たな可能性について

 

 変形性膝関節症(OA)は、問診や診察、X線撮影で診断します。進行の程度はX線写真をもとに、Kellgren-Lawrence分類により5段階に分類します。「0」は正常な状態、「1」は疑わしい所見、「2」は、はっきりとした骨棘が形成され、軽度の関節裂隙狭小化がみられる状態です。「2」以上はOAと診断されます。機能性表示食品制度では、被験者の対象は「0」「1」となっていますが、境界域の観点から「2」を認めてもらえると、試験における有意差が出やすく、表示内容の幅も広がる可能性があります。

 

 新たなカテゴリーとして可能性があるのは「血管」。臨床試験で、血管内皮機能の改善効果に関する研究報告があります。血管内皮機能の低下は、様々な生活習慣病のリスクを高めます。エビデンスのデータ蓄積が進めば、“血管をしなやかにする”“血管の柔軟性を維持する”といったヘルスクレームでの機能性表示食品の可能性は十分にあると考えます。

つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1714号(2021.4.21)で
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