特集【奈良県】 〝漢方〞軸に産業振興

 『古事記』でヤマトタケルが“倭は国のまほろば-”と詠んだ奈良県は、自然と一体となった景観、文化、歴史を背景に、多くの人々の新たなものを生み出す、あるいは再起を促す聖なる自然環境が今日まで数多く受け継がれている。なかでも、身近な薬草や天然物を“くすり”として利用した歴史は古く、日本書紀に推古天皇が宇陀地方で薬猟(くすりがり)をされたという記述(611年)がある。その後、奈良時代の唐僧である鑑真の施薬が発祥といわれる配置薬となった。地場産業として薬の研究や教育が進み、寺院などで育成され、「大和売薬」として全国に普及した歴史がある。

 


 こうした背景を、近年の高齢化や医療費削減に寄与する産業振興策とすべく、県では、平成24年12月より『漢方のメッカ推進プロジェクト』として推進。生産から販売までを一貫して漢方産業を育成すべく、部局横断体制で県内産業の活性化に力を入れている。漢方関連食品は約90品目(9月末時点)にまで拡大している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1701号(2020.10.7)で
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