【インタビュー】 松本大学・人間健康学部・健康栄養学科 矢内和博准教授に聞く

■魚油代替素材「海藻DHA」の裾野広がる

 

 安定生産・供給が可能な魚油代替素材として注目高まる「藻類DHA」。“記憶サポート”表示で機能性表示食品として受理されている一方で、学校給食での採用が進むなど、多面的に市場形成が進んでいる。松本大学・矢内和博准教授は、「藻類DHA」の可能性に着目、開発者である日健総本社の共同研究パートナーとして、病院・老人施設、学校、食品メーカーに向けて、商品化・メニュー提案を進めている。素材・商品開発の専門家が「藻類DHA」に注目する理由とは? 矢内准教授に話を聞いた。

 

――DHA+DPA=海藻DHA

 

 肪酸の一種であるDHAは、体内でホルモン様物質に変化することで、血液の凝固を抑制し、心筋梗塞や脳梗塞を予防する機能を持つ。また、脳内に多く存在し、記憶力の向上に関与するため、認知症予防に効果が期待できる。 DHAは魚由来が一般的ではあるが、「原料の安定性」「価格の変動」「魚臭」などの課題があり、藻類を由来とするDHAに着目した。 藻類DHAオイル(日健総本社製)は1g中に0.4gのDHAを含有する。特筆すべきは、DHAだけでなく、DPAも含む点。DPAは、血液凝固を抑制する作用を持ち、DHAの作用を補強するだけでなく、血管損傷の修復や抗炎症作用が期待できる。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1700号(2020.9.16)で
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