【機能性表示食品】 受理2,700品突破、参入企業750社に

 制度が創設された2015年度の受理数は310品。各企業は経験値を積み、5年目となる2019年度の受理数はその約2.8倍となる882品となった。これまでに届出された品目数は3,041品(7月1日公表分まで)。297品の届出が取り下げられ、累計数は2,744品となっている。

 

 機能性関与成分の種類は294。採用数は「GABA」の単独配合が293品で最も多く、その他の素材と組み合わせたものを加えると300品を超える。2位は難消化性デキストリンで289品。上位10素材で全体の46%を占める。最近では、複数素材を組み合わせて複数のヘルスクレームを行うパターンも増えてきた。機能性評価は「研究レビュー」が92.8%で、「臨床試験」が6.7%。剤型は「サプリメント」が49.2%、「サプリ以外の加工食品」が48.4%で、この両者が拮抗する状況が続く。

 

 受理された機能性表示を編集部で分類した結果、最も多いのは体脂肪や中性脂肪などの「脂肪系」で15.2%。「血糖値+中性脂肪」「認知機能+中性脂肪」といった表示を加えるとその割合はさらに増える。「脂肪系」は若年層のダイエットや中高年のメタボ対策に訴求できるものとして、機能性表示の主流の一つになっている。これらの「脂肪系」を含め、血圧や整腸などを含めた「従来特保型」表示は全体の51.5%で過半数。「睡眠・ストレス・疲労」が10.6%でこれに続き、「認知機能」と「アイケア」がそれぞれ7.2%となっている。

 

 富士経済の調査では、19年の機能性表示食品市場規模は2,547億円で、前年比17.4%増。「サプリメント」が1,211億円(前年比18.7%増)「ドリンク類」が1,047億円(同34.9%増)「明らか食品」が288億円(同22.6%減)になるとしている。20年の市場規模は3,007億円になると予測している。つづく

 

 

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