【特別インタビュー】 天野歯科医院・院長 天野 聖志 氏
プラズマレーザーやオゾンなどを用い、歯を削らない治療をはじめ、洗口液やサプリメントなども取り入れた最先端の歯科治療を実践する天野歯科医院(東京都千代田区)の天野聖志院長に、健康長寿実現に向けた口腔内の健康維持の重要性や、同院が実践する最先端の歯科治療、家庭で実践できるオーラルヘルス方法について話を聞いた。
―― 歯周病が全身疾患に及ぼす影響は
天野氏 歯周病菌は血液を介して全身を巡り、糖尿病や動脈硬化、心筋梗塞など全身疾患にも影響を及ぼすことが知られている。また歯周病菌が作るタンパク分解酵素は口腔内の粘膜を破壊し、ウイルスや細菌等の侵入を許しウイルス性疾患などの重症化の危険性を高める。歯周病菌自体も、誤嚥性肺炎や感染性肺炎などの原因になる。
――天野歯科医院で実践中の歯科治療とは
天野氏 当院が行っている治療の一例として、「プラズマレーザー治療」は、高出力のプラズマレーザーと特殊な酸化チタン溶液を用いて虫歯菌や歯周病菌の殺菌治療を行うもの。プラズマレーザーには神経の感覚を一時的に麻痺させる効果もあるため、麻酔ができない全身疾患の患者や麻酔を嫌う人でも安心して治療ができる。また「ヒールオゾン治療」は、専用のマウスピース内に殺菌力の高いオゾンを1分間充満させることで、虫歯菌を殺菌するもの。麻酔の必要もなく、痛みもほとんど伴わない。これら治療法は根面う蝕や知覚過敏にも有効で、歯質の強化作用も期待できる。
―― 家庭で実践できるオーラルヘルス方法について
天野氏 食事の際に噛む回数を増やすこと。しっかりと噛んで食べることで、唾液の分泌を促してウイルスや細菌の侵入防御、オーラルフレイルや認知症予防などに役立つ。また活性酸除去能のあるサプリメント、オーラルフローラの環境を整える乳酸菌などのサプリを利用することも有効だ。洗口液は口腔内の常在菌まで殺菌しない物が望ましい。当院でも独自開発の洗口液やサプリなどを治療に用いたり、家庭でのオーラルヘルス用に販売もしている。つづく
詳しくは健康産業新聞1696号(2020.7.15)で
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