別冊「乳酸菌・ビフィズス菌・乳酸菌生産物質」 機能性表示食品190品へ 

 乳酸菌やビフィズス菌を機能性関与成分とした機能性表示食品は190品に(2020年2月4日時点)。「腸内環境改善」や「便通改善」などの整腸作用領域を中心に、「体脂肪低減」「内臓脂肪低減」「BMI改善」など抗肥満・抗メタボ領域で数を伸ばしている。また新たな領域では、「肌の潤い維持」「目、鼻の不快感軽減」「ストレスの軽減」「食後の胃の負担を和らげる」といった表示も登場している。

 注目はヤクルト本社。同社初の機能性表示食品『Yakult(ヤクルト)1000』(届出番号:D279)は、L.カゼイYIT9029を1本100mL中に1,000億個と高密度で配合した。“ヤクルト史上最高密度の乳酸菌・シロタ株”と銘打ち、表示内容についても「ストレスをやわらげ、睡眠の質を高める、さらに腸内環境を改善する(抜粋)」とトリプルクレームとなっており、従来品との差別化を図る。また、ビフィズス菌を配合した乳製品乳酸菌飲料『BF-1』(届出番号:D589)は、国内初となる“食後の胃の負担をやわらげる”機能を表示。腸へのアプローチが多い中、胃をターゲットにした商品の登場で、高い関心が寄せられている。

 キリンの『イミューズアイKW(ケーダブリュ)乳酸菌』は、「目の疲労感を軽減する」と表示しており、整腸作用に留まらない新たな機能性が発信されている。一方で、同じ菌株でも複数の訴求が可能な素材も。亀田製菓が手がける『植物性乳酸菌K-1』を関与成分とした届出品では、「肌の潤いを維持する」に加え、このほど「お通じを改善する」整腸領域でも受理。ニーズに応じた使い分けが可能だ。先月末には、殺菌乳酸菌市場を牽引してきたコンビの『EC-12』が整腸作用で初受理するなど、機能性表示対応菌の増加は止まらない。

 レッドオーシャン化しつつある乳酸菌市場において、機能性表示食品への対応は一つの重要な要素になってきており、今後も受理品から目が離せない。つづく

 

 

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