メタボや不眠は「未病」、食事で予防を

 一般社団法人メディカルライス協会主催の「第1回国際学術集会」が2月10日、都内で開催され、企業や行政関係者ら約100人が参加した。

 開会の挨拶で登壇した農林水産省研究総務官の青山豊久氏は、「メディカルライスの取り組みは、地域農業の活性化はもとより医療費の削減も期待できる」と述べ、「科学的エビデンスで消費者に訴求する取り組みに期待している」と挨拶した。

 基調講演では、同協会理事長の渡邊昌氏が「未病を治すメディカルライス」をテーマに講演。「メタボや不眠などは未病である」とした上で、未病状態にある人に対して、「薬の処方でなく食事で予防していくことが、医療費の削減にもつながる」との見解を示した。

 また、玄米食の機能性研究について報告。玄米を普段から食べている1,223人と一般集団5,500人を対象とした試験では、「白米を食べている人は肥満になりやすい」とし、糖尿病や高血圧などの薬が処方されている割合について「3倍くらい高いことがわかった」とした。

 このほか、農水省の職員を対象にした試験を昨年から実施していることに触れ、「約4割がメタボを解消しつつある。今春からは高齢者、腎臓の悪い人を対象にした試験も予定している」と述べた。最後に同氏は、「西洋医学がこれまで世界をリードしてきたが、今後はアジア人に合った栄養学を提唱すべき」との考えを示した。

 


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