【話題追跡】 盛り上がるeスポーツ市場、 健食メーカーも熱視線

 ゲーム調査会社のKADOKAWA Game Linkageによると、昨年日本のeスポーツ市場規模は約60億円を達成。2022年には約90億円まで成長すると予想されている。一方、世界全体のeスポーツの市場規模は約1,000億円となっており、eスポーツ人気は国際的なムーブメントに。

 こうした中、ゲーム業界以外からの市場参入や協賛が注目を集めている。健康食品業界でも、eスポーツ選手の健康やパフォーマンス向上を訴求した新商品が流通し始め、昨年来、話題となっている。

 森永製菓㈱は昨年12月、GABAを配合したeスポーツ向けの新商品『in ゼリー〈GAME BOOSTER〉』を上市。新商品の発表に加え、eスポーツ選手向けに「トレーニングラボ」のサポートも開始した。日本コカ・コーラ㈱は昨年7月、エナジードリンク『コカ・コーラエナジー』を発表。eスポーツイベントの開催や協賛を行い、eスポーツ市場におけるエナジードリンクの展開を広げた。大塚食品㈱は昨年9月より「頭のスポーツドリンク」をコンセプトに、パラチノース配合エナジードリンク『e3(イースリー)』を販売開始。即効性と持続性を訴求した製品設計により、eスポーツ選手のパフォーマンス向上が期待できるという。同社は、eスポーツ選手とのスポンサー契約も同時に締結するなど、eスポーツをターゲットに含めた商品展開を進めている。

 最近では、eスポーツ競技に着目した企業の研究も活発化しており、昨年、㈱わかさ生活は慶應義義塾大学との共同研究を発表。同社担当者は、「eスポーツでは、0.1秒でも結果が左右されるため、eスポーツ競技に適した視機能を調査し、目の保護・強化に着目していきたい」という。

 日本スポーツ栄養協会は、「eスポーツ選手の心拍数はマラソン選手並みに高まると報告されており、心血管系への一時的な負荷という点においては、スポーツと呼ぶにふさわしい」と語る。「スポーツ栄養という観点から、eスポーツ選手の、水分補強や集中力維持・回復を訴求した製品は、今後ニーズが高まるかもしれない」と述べた。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞第1685号(2020.2.5)で
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