フランスで食品素材展「Fi」、プロテイン・コラーゲン目立つ

 インフォーマグループが主催する食品素材展「Fi Europe 2019」が、昨年12月3~5日、フランス・パリで開催され、74ヵ国・地域から1,475社が出展、約15,000もの原料・製品が一斉に披露された。173の国・地域から約2万8,000人が来場した。

 「Fi Europe」は今回で24回目、パリでの開催は4年ぶり。出展エリアは、「Food ingredients(食品原料)」「Natural Ingredients(天然素材)」「Organic(オーニック原料)」「Expo FoodTec(食品技術)」「Free From(○○フリー)」で構成された。計26のパビリオンが設置され、250社近くが出展した中国パビリオンを始め、アメリカ、フランス、ドイツなども30社ほどのパビリオンを設置、存在感を示していた。また、エジプトやナイジェリアなどアフリカ勢のパビリオンも新たに設置された。

 日本パビリオンには、兼松、金印、三菱ガス化学、ヤヱガキ醗酵技研が出展した。パビリオン以外では、えひめ愛フード推進機構、日本生物. 科学研究所、パワ-ポイント・インタ-ナショナル、ハナマルキ、キミカなどが出展。現地法人として、あいや、味の素、アリアケジャパン、不二製油、岩瀬コスファ、興和、長瀬産業、理研ビタミン、太陽化学などが出展した。

 出展品目は、乳、卵、穀物、果実、野菜、香辛料などの原料系と、甘味料、乳化剤、ゲル化・増粘安定剤、調味料、色素、フレーバーなどの食品添加物が多数。機能性素材ではカロテノイド、フルーツパウダー、ヒトミルクオリゴ糖、ファイバー素材などが披露された。

 これまでの「Fi Europe」と若干様子が異なっていたのは、多くの企業が機能性素材や健康素材を出展、あわせてエビデンスに基づいた効能や機能性を発表していた点。世界中の食品・飲料市場で、付加価値を求める傾向が強まっているためで、クリニカルスタディーの提示や、ヒト試験によるエビデンスなどがPRされた。

 特に目立っていた素材は、プロテインとコラーゲン。プロテインは、ホエイをはじめ、大豆、エンドウ豆、米、ソラ豆など、さまざまな種類が並んだ。これまでのように、「スポーツニュートリション向け」「ビーガン向け」「肉代替品開発向け」と表示するだけでなく、筋肉への効果や疲労回復作用などのエビデンスが提示され、差別化ポイントがアピールされていた。つづく

 


詳しくは健康産業新聞第1683号(2020.1.1)で
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