【トピックス】メタボの未病状態、科学的に検出

 富山大学、東京大学、東京大学生産技術研究は今年、生体信号の揺らぎに着目した数学理論により、メタボリックシンドロームの未病を科学的に検出することに成功したと発表した。従来「未病」は、経験知に基づく概念的なものであり、その存在は科学的には証明されていなかった。

 研究は、未病を科学的かつ定量的に検出するため、生体信号の揺らぎに着目した数学理論である動的ネットワークバイオマーカー理論(DNB理論)を用いたもの。DNB理論では、健康な状態から病気の状態へと遷移する直前において、一部の互いに関連した生体信号の揺らぎが大幅に増加することが数理解析によって予測されているという。「揺らぎが大幅に増加した時点=未病の状態」と考えることができ、これにより未病を生体信号データの解析を介して定量的に直接検出することが可能になったという。研究チームでは、「DNB理論を用いることで今後、未病に対する効果的な予防・先制医療介入を考える上で役に立つ」としている。

 


詳しくは健康産業新聞第1681号(2019.12.4)で
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