特集【抗肥満・抗メタボ】 機能性表示食品、関連カテゴリー1,200品超え
現在国内では、メタボ該当者・予備軍の数は1,412万人にのぼるといわれ(厚労省発表)、5年連続で増加するなど歯止めが効かない状態に。国も健康増進法に基づき、「健康日本21」の施策を講じるが一向に改善の兆しがみえないのが現状だ。メタボ人口の増加と共に拡大しているのが医療費。国民医療費の疾病分類別データでは、メタボを要因とする「循環器系の疾患」が6兆円規模でトップになるなど深刻な課題となっている。
従来にも増して関心が高まるのが予防領域。医療費削減の切り札の一つとして健康食品やサプリメントの役割には大きな期待が寄せられている。アベノミクスの成長戦略3本の矢の一つとして2015年にスタートした機能性表示食品制度。消費者の認知も少しずつ拡大し、いまや受理品は2,536品にのぼる(11月末時点)。機能性表示食品として受理されている商品の内、半数以上が脂肪や糖、血圧といったメタボリックシンドローム対策の表示を謳ったものだ。
内訳は中性脂肪(382品)、血糖値(293品)、血圧(220品)、内臓脂肪(178品)、BMI(100品)、体重(97品)、体脂肪(91品)、コレステロール(52品)となっている。調査会社の推計値によると、ダイエットや抗メタボをターゲットとした関連食品市場は現在4,000億円超の規模に膨れ上がっており、年々拡大傾向にある好調なマーケット。また機能性表示食品の市場規模も2,000億円を突破するなど拡大基調にあり、メタボ対策商品が占める割合は少なくない。
消費者調査では、「脂肪対策として摂取したい商品」として、「機能性表示食品」と回答した割合が69.5%にのぼり、トップの「特定保健用食品」72.4%に迫る勢い。一方、薬での対策については、「OTC医薬品」48.1%、「病院での処方薬」47.0%に留まり、予防領域としての意識の高さが窺える(回答は複数回答によるもの)。トクホや機能性表示食品における、メタボ対策関連商品の開発は今後も活発に行われていくと思われる。つづく
詳しくは健康産業新聞第1681号(2019.12.4)で
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