ゲノム編集食品、「規制や開発コスト、国民理解が課題」

 健康食品フォーラムは11月26日、第45回健康食品セミナー「ゲノム編集食品とは?~安全性と今後の展望~」を開催。国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構企画戦略本部新技術対策室室長の田部井豊氏が、「ゲノム編集食品の開発の現状と今後の可能性」と題し講演した。

 田部井氏は、ゲノム編集育種と突然変異育種の違いについて触れ、「突然変異育種はランダムに変異が入ること」とし、「欲しい性質のものが得られるとは限らない」と説明。一方、ゲノム編集育種は「狙って変異を導入し、欲しい性質のものが効率よく得られる」とした。

 昨今の農業環境の変化についても言及、「耕地面積の減少や国内農業者の減少、食糧自給率の低下、地球温暖化が課題である」とした上で、「基本的には品種改良を行い、問題解決に適したものを作りつづけることや農業生産技術の改良が重要。社会実装に向け、優れた品種や作物をつくっていくことはもちろん、規制の問題や開発コスト、国民理解といったクリアすべき点がいくつかある」との見解を示した。

 

 

詳しくは健康産業新聞第1681号(2019.12.4)で
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