特集【水素】 市場規模、前年比4.5%増の191億 円!

 今回、水素商材の主要メーカーを対象に訪問取材およびアンケート調査を実施。回答を得た30社の売上高を合算した結果、2019年の水素商材の市場規模は
191億1,514万円(前年比4.5%増)となり、僅かながら3 年ぶりに市場は上昇に転じた。今年の水素商材市場を見ると、水素ガス吸入器や、水素ヘアトリートメント、水素フェイスマスク、水素入浴料など化粧品分野の売上が伸長した。

 なかでも水素ヘアトリートメントは、TV番組で紹介されたことを機に注目が集まり、導入する美容室が急増。水素発生原料メーカーには、類似品の開発を目的とした原料の引き合いやOEM案件が殺到、化粧品用途に対応する原料メーカーの多くが増収を達成した。水素ガス吸入器は、統合医療を実践するクリニックへの導入や、水素水のコアユーザーでもあるアスリートに普及。アクアバンクやイズミズなど、多くのメーカーがプロアマ問わず、スポーツチームや大学の体育会系クラブとスポンサー契約を結び、選手のサポート展開している。水素商材の売上高別シェアで、水素ガス吸入器のシェアは前年比で倍増している。

 用途開発で成功する企業も。フラックスでは今年5 月、歯周病菌の予防などに有効なデータを持つ水素水の働きで、口腔ケア内を健康に保つトータルオーラルケア製品『ティータイム』を上市。発売に合わせて全国で一定期間TVCMを放映後、全国の家電量販店および、歯科医ルートで展開している。現在は、歯科医院ルートでの売行きが、予想を上回るペースで伸長しているという。新たな販路開拓で成功しているのが、日本トリムやドクターズ・マンなど。「健康経営」を実践する企業に対し、従業員の福利厚生の一環として、事務所や社員食堂などに電解水素水整水器や、水素水サーバー、水素給茶機を設置する事業が順調に推移している。

 国内市場は今後、ニッチ市場を創出し、そこで堅実にシェアを拡大していく販売方法が求められる一方、海外市場での展開も無視はできない。ここ数年、アジア諸国を中心に、中東や欧米などでも水素商材の需要が拡大。今回の取材では、海外輸出実績がある企業は73%に上り、輸出先としては中国が断トツのトップで、マレーシア、台湾、香港、ベトナムなどが続いている。総売上高の内、輸出の占める割合は、2~5%との回答が最も多かったが、中には50%や65%との回答も。海外市場で先行しているのは、中国の有力販売企業にサプリメントを供給するTAANE、中国市場で「江田水素」ブランドとして認知度の高いジームスなど。TAANEは今年から米国の大手受託メーカーに水素原料の供給もスタートしている。

 3 年ぶりに市場が好転した水素商材市場だが、まだ諸手を上げて喜べる状況ではない。市場での売上高ボリュームが最も大きい水素水および関連商材の主要メーカーの売上が、今年も前年割れ、もしくは前年比横ばいとなっているからだ。ただ今回の取材では、売上高の大きい企業に下げ止まりが見られた点や、決算期と新製品投入のタイミングにズレがあったため、今期は減収だったが、来期は大きく伸長するとする企業も見られた。2020年の経営見通しについては、これら水素水関連の主要企業も含め「良くなる」との回答が7割。来期こそ、本当の意味での市場復活となりそうだ。つづく

 


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