特集【南米・機能性素材】 “女性を応援する天然ハーブ”でマカに注目
南米原産機能性素材の代表ハーブ「マカ」は、活力系素材として安定市場を形成。今年も『グランマカ』(サントリーウエルネス)、『亜鉛・マカ・ビタミンB1・ビタミンB6』(アサヒグループ食品)、『アサヒドデカミン』(アサヒ飲料)など、マカを配合した新商品、リニューアル品が各社より投入されている。ポッカサッポロフード&ビバレッジは、「マカの元気」シリーズをDgSやCVSなどで展開。「堅調に推移している」と話す。この1年は、エナジー飲料向けの利用が増えている。民間調査会社によると、サプリメントやドリンクを合わせたとマカの市場規模は90億円台と推測される。
またここ数年は、女性のホルモンバランス調整作用、更年期症状の改善、美容効果、睡眠障害の改善作用など、マカの持つ新たな機能が解明され、更年期サポート、妊活サポート商材などへの採用が増加。葉酸や亜鉛、大豆イソフラボンなどと一緒に使用されるケースが多い。自社原料『MACAXS®』を供給するTOWA CORPORATIONは、国内で実施したヒト臨床試験のエビデンスデータが評価され、「女性サポート商材向けの採用実績も増え、供給量は前年を超える」という。
α-リノレン酸をはじめ、タンパク質、食物繊維などを豊富に含むチアシードは、加工食品や外食産業での利用が進み、認知が向上している。ラティーナでは、用途別に有機品、オイル品、パウダー品のほか、香ばしい風味を実現した『ローストチア』を揃える。ヘルシーナビでは、『AcanChia®』ブランドを展開。「チアシードプロテインパウダー」がスポーツニュートリション向けに伸びているという。
フルーツ素材では、アサイーのほか、天然ビタミンCを高含有するカムカム、アセロラ、食物繊維をはじめ、ビタミン類や鉄分を含むゴールデンベリー、アントシアニン類、ポリフェノール類を豊富に含むマキベリーなどが流通。サンシントレーティーングは、カムカムやアセロラが美容用途を中心に引き合いが増えている。このほか、エストロゲン活性成分を含むアグアへなども注目度が上昇している。
また、これら素材の機能性研究も進んでおり、フルッタフルッタでは、千葉大との共同研究で、アサイーに造血機能があることを確認。同社ではスポーツ分野におけるアサイーの利用提案を進める。オリザ油化では、「マキベリーエキス」のドライアイに関する臨床試験を終えており、機能性表示食品に活用できる準備を進めている。
新素材では、綿半トレーディングがメキシコ産「ウチワサボテン果実」の供給を本格化。別名“ミラクルフルーツ”と呼ばれ、カリウム、β-カロテン、ビタミンC、食物繊維などを含む。粉末、ピューレ品を揃え用途別に対応する。光健は、ペルー産の食用豆で“高タンパク・低糖質”が特長の「タルウィ」に着目。SDGs活動の一環としてペルー大使館商務部が後援する「タルウィ普及プロジェクト」にも参画。国内市場における普及活動に乗り出す。つづく
詳しくは健康産業新聞第1680号(2019.11.20)で
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