第3回バイオジェニックセミナー開催、「分散化した乳酸菌に抗インフル作用」
バイオジェニックス連絡協議会は11月7日、第3回バイオジェニックセミナーを開催。関係者約80人が参加した。同議長の菅辰彦氏は、「殺菌乳酸菌は製造工程の段階で菌体が凝集する傾向にある。分散性を高めることで、懸濁時に菌体が単体に近い状態になる」とし、「分散化はバイオジェニックス効果を高めるだけでなく、新たな作用も期待できる。バイオジェニックスは新しい局面に来ている」と挨拶した。
中部大学大学院工学研究科客員教授の林京子氏は、「ウイルス感染症対策について、ウイルスの増殖を押さえ込むためのワクチンや薬剤の開発だけでなく、生体側の感染防御機能の向上も重要」と指摘。特に腸管免疫系が生体全体の免疫力に多大な貢献をしていることに触れ、「分散性の高い乳酸菌や、食用海藻アカモクを用いた試験では、抗インフルエンザ作用が確認でき、対策に有効」とした。
東北大学大学院医学系研究科保健学専攻講師の菅野恵美氏は皮膚創傷治癒をテーマに講演。「治癒に長期間を要する褥瘡などの慢性創傷について、創傷部位局所に乳酸菌を塗布することで創部の炎症反応が高まり、創傷治癒の促進がみられた」と説明。現在、新たな創傷治癒方法の確立に向けた研究を進めているという。このほか、日本サプリメント臨床研究会の大脇眞氏による「腸内細菌を制御する抗体:IgA」などが発表された。
詳しくは健康産業新聞第1680号(2019.11.20)で
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