精神疾患治療にオメガ3、葉酸など有効

 精神疾患の治療において、オメガ3など特定のサプリメントの併用が有用とする海外の研究成果が、医学ジャーナル「World Psychiatry」に掲載された。研究では、うつ病や双極性障害を含む多くの精神疾患に対する効果的な追加治療になることを示唆している。研究著者であるマンチェスター大学のジョセフ・ファース氏は、精神疾患の治療における栄養補助食品の使用は、長年多くの関心が寄せられてきたが、エビデンスがないと捉えられてきたことを指摘。

 研究では、うつ病、不安、双極性障害、人格障害、統合失調症、ADHDを含む精神疾患のある1万951人の無作為化対照試験の33のメタ分析とデータを調査。その結果、特定の栄養補助食品を従来の治療法と併用することで、精神疾患治療に効果的であるという結果が示された。

 それによると、重度のうつ病治療において、オメガ3サプリメントを使用することで、抗うつ薬のみ服用した場合よりも、症状が軽減。注意欠陥多動性障害に対しては、わずかではあるが効果への期待が見られたという。また葉酸サプリメントは、精神疾患における陰性症状を低減。このほか、N-アセチルシステイン配合のサプリメントは、効果は少なかったものの、双極性障害を含む気分障害に対しての有効性が示されたという。


詳しくは健康産業速報第2364号(2019.9.18)で
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