糖化ストレス対策、「食べ方が重要」

 第18回糖化ストレス研究会講演会が8月31日、京都市の同志社大学で開催され、約110人が参加した。同研究会理事長で、同志社大学大学院生命医科学研究科アンチエイジングリサーチセンター教授の米井嘉一氏は、「糖化ストレスに関する研究については国内のみならず、海外からの関心が高い」と説明。科学技術情報のプラットフォーム「J-STAGE」には、中国やロシア、アメリカ、イギリス、オランダ、クロアチアなどからアクセスがあることを紹介した。

 同志社大学大学院生命医科学研究科アンチエイジングリサーチセンター糖化ストレス研究センター教授の八木雅之氏は、食後血糖値の急激な上昇を繰り返す「血糖値スパイク」対策の重要性を説明した。糖化最終生成物(AGEs)の前駆体となる3-DGや、メチルグリオキサールなどの血中アルデヒドの摂取やα-グルコシダーゼ阻害作用素材の利用が知られているが、その作用は個人差が大きいことにも言及した。

 同氏がこれまで行ってきた研究では、米飯とサラダの両方を摂取する場合、サラダを先に摂取した方が食後高血糖を抑制することを確認。なかでもドレッシングに含まれる食酢やオリーブオイルが関与していることが推定されたと説明した。

 炭水化物の摂取を控える傾向については、「炭水化物は重要な栄養成分であり、不足しがちな食物繊維の補給になる。食後血糖値に着目した糖化ストレス対策は、摂取する炭水化物の質や量を見直すこともさることながら、食べ方が重要」と結んだ。

 

詳しくは健康産業速報第2360号(2019.9.3)で
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