【話題追跡】 エステ業界で水素人気再燃、美容市場にカスタマイズされた商材も続々

 トレンドに敏感な一方、ブームが過ぎ去るのも早いのがエステ業界だ。2010年代に業界で水素水がブームとなったものの、2016年のメディアによるネガティブキャンペーン以降、シリカに取って代わられ、さらにその後、ヒト幹細胞培養液やエクソソームへとブームは変遷を遂げてきた。ただ、ここに来て、エステサロンでの水素商材の人気が再燃し始めた。サロンオーナーの代替わりが契機となっているようだ。フラックスやイズミズの水素吸入器、アクアバンクの水素水サーバー等が近年、エステサロンに導入が進んでいる。本紙調査でも水素商材の販売チャネルの内、施設部門は過去5年間で、2022年の2位を除いてエステサロンがトップとなっている。

 

 実際、5月に開催された国内最大の美容展でも、生成器やサーバー、吸入器、サプリ等の定番商材に加えて、高濃度水素水ピーリングマシン、ホームケア用水素クレンジング機器、水素美顔器――など、美容市場向けにカスタマイズされた水素商材の出展が複数見られた。水素パウダーや水素サプリを用いてエステサロン向けに“水素デトックスエステ”の導入を提案しているファーストによると、「興味を示して頂くサロンオーナーは年々増えている」という。水素の機能性を知るオーナーも増えているようで、「最近は、水素とは…の説明は不要」とも。同社ブースには、水素吸入器を導入しているサロンオーナー等の来場も少なくなかったとのこと。

 

 また、新製品のホームケア用水素クレンジング機器を出品した弘洋では、「業務用マシンで実績を上げ、要望が多かったことから、ホームケア用機器を開発した」とのこと。来場者の反応は上々で、サロンの物販用で仕入れたいとの商談が多かったといい、「エステ業界で、水素人気はリバイバルしている」とコメントした。水素には、抗酸化や抗炎症作用など、美容分野にも有益な機能性が確認されている。エステ業界の最新事情と水素商材がマッチしているのだろう。美容業界はマーケットが大きいだけに、水素の普及拡大は、水素商材市場全体にとっても底上げに繋がる。美容業界での水素の活躍に今後も期待される。つづく

 

 

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