特集【水素】 上期「経営良好」5割超、海外進出にも期待大

 本紙編集部では、今年3月中旬から4月初旬に掛けて、水素商材の主要メーカーへの訪問・アンケート調査を実施。42社から回答を得た。今年上期の業況について、「良かった」との回答は53.7%となり、昨年調査より13.7ポイント増加した。今回の取材では、昨年同様、水素吸入器の売れ行きが伸びていることがわかった。業務用は、主に医療機関や治療院を中心に導入が進んでいる。医療機関でも内科や外科、循環器科などに加え、最近は産婦人科、眼科、歯科などに広がっており、水素吸入を治療補助に利用している医療機関は1,000施設以上に上るもよう。また医療機関からの紹介、ネット検索を通じて家庭で水素吸入を行う患者を対象に家庭用の卓上型水素吸入器の売れ行きも伸びている。
 

 コロナ収束でフィットネスクラブやスポーツジムの利用者が回復する中、自販機型水素水サーバーを介した水素水の売上をはじめ、家庭用の水素水サーバー、家庭用の水素水生成器(電解水素水整水器)等も右肩上がりで成長している。水素発生原料を用いた水素サプリメントも好調だ。背景には、昨年3月に新菱の高濃度水素ゼリーが「水素分子」で日本初の機能性表示食品に受理されたことが大きい。これを受け、水素自体の信頼性が高まり、新菱では大手企業からのOEM案件が増えているといい、その他の水素発生原料のサプライヤーやOEMメーカーにも、メジャー企業からの引き合いが増えている。水素サプリメントを取り扱う医療機関や治療院も増えている。

 

 さらに今回の取材では、コロナ収束に伴い、海外輸出が急伸していることがわかった。今回の調査で「輸出実績がある」との回答は56.1%。昨年調査より12.6ポイント増加した。輸出国については、依然として中国がトップだが、2位以下との差が徐々に埋まりつつある。また、従来のアジア諸国だけでなく、北米やヨーロッパ諸国、中東諸国などにも輸出が進んでいることがわかった。輸出アイテムも、容器入り水素水から水素水生成器、水素吸入器、水素発生原料、水素サプリメントまで様々。水素商材のマーケットが世界中に広がりつつあることがうかがえた。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1786号(2024.4.17)で
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