ZOOM UP【大麦】 もち麦、第二次ブームへ

 業務用もち麦は、コンビニや飲食店、宅配デリバリー需要が伸長している。㈱はくばくによると、「冷めても美味しく食べられる点が評価され、飲食店でも採用されるようになった。23年のもち麦出荷金額は、21年比135%で推移した」という。コンビニチャネルは今年1月、ファミリーマートがもち麦入りおにぎり2品(『もっちりしたもち麦入り しらす』『三陸産わかめむすび』)を上市した。もち麦商品はローソン、セブンイレブンに続く展開。コンビニチャネルはおにぎりや弁当などの商品化が加速している。

 

 採用背景は、もち麦の保水効果によるパサつき抑制が評価されたことにある。もち麦は網目状の構造をもつアミロペクチン(デンプン)が含まれ、保水性を高める性質が。もち麦と精白米を比較した離水試験(5℃・3日間)では、もち麦が精白米より高い水分保持状態を示すデータが発表された。このほか、2日間冷蔵保存したもち麦と精白米を比較した官能評価試験では、もち麦はぼそぼそ感軽減が確認されたとしている。

 

 調査会社のインテージが発表した23年4~9 月の家庭用市場規模(GMS ・ SM ・DRUG ・ CVS対象)によると、米関連はもち麦ブーム前の2015年比で、約1.6倍の80億円となった。カテゴリー別では、精麦が前年比101.2%、ミックス雑穀が前年比109.9%で伸長した。ここ数年の値上げによる買い控えの動きもみられなかった。もち麦は、30~40代の男性ユーザーも新たに獲得した。筋トレ系YouTuberの山澤礼明氏や日体大教授の岡田隆氏、お笑い芸人のなかやまきんに君氏がボディメイクの観点から、もち麦を紹介。フィットネスジム利用層にも浸透した。30代購入比率は3.1%(18年)から5.3%に。40代購入比率は3.3%(18年)から6.2%(22年)と約2倍に伸長した。つづく

 

 

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