特集【プラントベース】 代替に留まらない価値を提供

 「健康博覧会2024」のビジネスセミナー「プラントベース・ヴィーガンのビジネスの今」が2月20日に行われ、べジプロジェクトジャパン代表理事の川野陽子氏が、プラントベース分野におけるマーケティング手法について解説。商品開発では、スタンス決めが重要であることを説明した。「ヴィーガンは様々な考え方があるため、人によって正解不正解が異なる」と指摘、NG食材やコンタミに注意するといった共通ポイントを外さないことがポイントとした。

 

 農産物の生産方法のほか、原料はどこまで確認する必要があるのかについても言及、「あまり難しく考えないで欲しい。認証団体が示す基準に沿う方法のほか、メーカーが独自で決めても問題ない」と述べた。プラントベース市場の課題について、「国内市場ではプラントベースを求める人が少なく市場規模も小さいため、新商品を上市してもすぐ売れるものではない」と説明。その向き合い方として、環境問題に関心を持つZ世代やインバウンド需要の高まりに目を向けるほか、商品開発ではベジタリアン・プラントベースだけをターゲットにしないことが重要とした。

 

 プラントベースはタンパク強化、低アレルゲン、Non-GMO、SDGsをテーマとする商品化が活発だ。原料は大豆やエンドウのほか、米、ソラマメ、パンプキン、ヒヨコ豆、ピーナッツなど。これらの素材のプレミックスでアミノ酸スコア向上を図る取り組みもみられる。商品開発はプロテイン飲料・バーはもとより、サラダチキン、大豆ミートカレーといった一般食品形状にも浸透。大豆タンパクの出荷量も、この5年で増加傾向を示した。(一社)日本植物蛋白食品協会によると、23年は4万3,846tに。18年の3万9,910tから約10%増で推移したと報告している。

 

 原料サプライヤーは、レシピ開発や食感・風味改善などの提案を活発化。粒状タンパクでは、Non-GMOを訴求する素材、エンドウタンパクでは、乳化安定性や溶けやすさ訴求がみられる。業界団体の動きでは昨年9月、日本大豆ミート協会が新たに発足した。大豆ミート食品類JASの規格見直しなど、大豆ミートを改めて普及していく動きもみられる。注目素材は米タンパクだ。「日本人の主食であることはもとより、機能性研究では、脂質代謝、糖尿病、血糖値、脂肪肝、糖尿病性腎症・骨粗鬆症の改善など、多くの機能性が発表されている。プラントベース関連では、米糠タンパク質濃縮物から代替肉調製に成功したとする研究成果が、山形大学学術研究院の渡辺昌規教授の研究チームによって報告されている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1783号(2024.3.6)で
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