機能性表示食品、23年市場19%増6,865億円(富士経済)

 機能性表示食品市場が右肩上がりに成長する一方、特定保健用食品市場が縮小傾向にあることが、富士経済が2月19日に発表した調査結果で示された。機能性表示食品の23年市場規模は見込みで前年比約19%増の6,865億円。昨年発表した予測の5,935億円を大きく上回った。同社では「新商品の増加、リニューアル商品の増加、猛暑によるドリンク類の上振れが影響している」としている。調査は23年11月〜24年1 月、保健機能食品(特保、栄養機能食品、機能性表示食品)を対象に、市場動向を調査。その結果を『H・Bフーズマーケティング便覧 2024 No.3 機能性表示別市場分析編』としてまとめた。

 

 発表によると、2023年の機能性表示食品の国内市場規模は、見込みで前年比19.3%増の6,865億円。明らか食品、ドリンク類が市場拡大を牽引したと分析している。同社では、「特に、前年に機能性表示食品としてリニューアルした『明治プロビオヨーグルトLG21』(明治)が好調であるため、明らか食品が伸びた」としている。猛暑による止渇需要もあり、ドリンク類は大きく伸長している。

 

 ヘルスクレーム別では、脂肪対応の機能性表示食品は前年比13.6%増の2,848億円となった。商品数増加による競合激化の懸念はあるとしつつ、「活発な商品展開によって引き続き市場は拡大が予想される」としている。睡眠対応の機能性表示食品は同42.9%増の906億円と大きく伸びた。23年は前年までのブームが収まりつつあるものの、消費者の関心は高く、『Yakult1000』(ヤクルト本社)、『届く強さの乳酸菌W』(アサヒ飲料)、『メンタルサポート ココカラケア』(アサヒグループ食品)など、「腸内環境改善とストレス緩和を組み合わせたマルチヘルスクレームが好調」としている。つづく

 

 

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