連載②【薬局・薬店の新規事業】 オンライン漢方薬局『YOJO』、24時間相談サービス開始

 『YOJO』は、女性の抱える慢性的な不調の悩みに対し、薬剤師や医療アドバイザーが個別に相談に応じ、漢方薬を提案するLINE限定のオンライン漢方薬局。漢方に関係なく、服用中の医薬品に関する相談や、日常生活の中で気になることなどをLINEで気軽に相談できる点が好評で、20~50代の女性層を中心に、LINE累計登録者数は30万人を突破している。「個別対応はもとより、漢方の詳しい解説や、薬剤師からのアドバイスなどのコンテンツも発信しており、女性だけでなく男性の利用もある」という。

 

 主な強みは、自社開発のCRMツールを活用する点だ。同社は、「かかりつけ医療ブランド」創出のスタートアップ企業として、社内にエンジニアと薬剤師を有し、「患者・生活者のオンライン医療体験の向上」「医療者の多様な働き方の創出」を掲げ、オンライン薬局運営および薬局オペレーションシステムの開発、オンライン薬局開業支援などの事業を展開。昨年12月に創立5周年を迎えた。

 

 『YOJO』では、これまで平日9~18時、土曜9~17時にカウンセリング対応を行っていたが、「朝の通勤時間や、夜帰宅後に一息つく時間帯の相談が多く、すぐに返信できないことが利用離脱の一因となっていた」という。利用者のストレス軽減と、自身に合ったタイミングで気軽に相談できるよう、24時間体制とすべく、新たにCRMツールに大規模言語モデル(LLM)を導入した。これにより、「サービス開始から蓄積された相談データを基に、一人ひとりに合った返信内容を即座に作成できる」という。「夜間でもAI医療アドバイザーが対応し、漢方薬の購入に際しては、従来の営業時間内に薬剤師が応じる。薬剤師・医療アドバイザーの業務負担の軽減にも寄与する」という。つづく

 

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