特集【スーパーフード最前線】 「フェムケア」「美容」「スポーツ」に照準

 美容や健康目的に海外セレブや有名モデルが食事に取り入れたことで世界的に浸透した“スーパーフード”。日本市場では、スピルリナやキヌア、チアシード、モリンガ、アムラ、カラハリスイカ、マキベリー、バタフライピー、雑穀、アサイー、カムカムなどの素材が流通。一般加工食品や飲料、サプリ、化粧品まで、幅広いジャンルでの採用が進む。サプライヤーサイドでは、機能性研究やSDGsなどを打ち出した提案を進めている。「エストロゲン」「冷え」「保湿」「抗酸化」などの機能性訴求から、「アップサイクル」「エシカル認証」といったサステナブル訴求まで、スーパーフードという言葉に留まらない付加価値提案が活発だ。

 

 スーパーフードは、「栄養バランスに優れる」「一般的な食品より栄養価が高い」「ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる」と定義されている。原料サプライヤーは、アミノ酸やタンパク質、食物繊維、ミネラル、ビタミン、オメガ脂肪酸といった栄養強化を訴求しており、ドリンクやスムージー、菓子、ゼリー、グミ、シリアルバー、パン、米飯、サプリなどへの用途提案を進めている。

 

 スーパーフードは発展途上国の生活水準向上に寄与するなど、サステナブルな社会の実現にも貢献している。取材先からは、「キヌアを栽培するボリビアとは長年に亘り継続的な取引を行っている。生産者の収入向上に寄与することで、現地では子供が学校に通う姿も見られるようになった」「カムカムを栽培するアマゾン川流域の農業活性に繋がった」などの声が寄せられた。このほか、「アップサイクル」「エシカル認証」「農薬不使用」といったサスティナブル提案も。

 

 アップサイクルでは、パンプキン搾油後のプロテインパウダーの提案が進んでいる。スピルリナでは、エシカル認証“SMETA”取得や農薬不使用で差別化を図るサプライヤーも。「海外市場では環境配慮などのニーズが高まっている。特にアジア地域での引き合いが好調に推移している」とする声も寄せれらた。海外市場では、“抹茶”もスーパーフードとして注目されている。昨今ではバタフライピー(ハーブ)の花を原料とする青い抹茶(blue matcha)がSNSなどで話題に。「海外メーカーから試作品の依頼も受けている」とする原料サプライヤーの声もあった。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1781号(2024.2.7)で
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