【トピックス】 炭酸が真皮組織に作用、ヒアルロン酸の産生を促進
花王㈱ 生物科学研究所・スキンケア研究所は昨年、炭酸ガス(CO2)が経皮吸収されることで、エラスチン、コラーゲン、ヒアルロン酸などの細胞外マトリクス(ECM)の産生を促進することを突き止め、第48回日本香粧品学会で発表した。研究成果は『Experimental Dermatology』にオンライン公開された。同社は、CO2が経皮吸収された際に起こる組織内のpH低下に着目。真皮の主要な構成成分であり皮膚の弾力性維持に重要なECMの産生に与える影響を真皮線維芽細胞において評価した。
その結果、低pHの環境下では、いずれのECM産生も促進することを見出した。研究は、三次元皮膚モデルの角層側に炭酸配合製剤もしくはpHを同一に調整した炭酸非配合製剤を添加し、炭酸の皮膚透過性と皮内pHへの影響を評価。その結果、製剤中に溶解した炭酸が角層側から真皮層まで浸透したことが示唆された。また細胞外環境のpH低下により、皮膚の弾力性維持に関わる主要なECM群が同じように産生促進する極めて珍しい作用が明らかとなった。
詳しくは健康産業新聞1779号(2024.1.3)で
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