【学術トピックス②】 チクゴ株クロレラが 「Ⅱ型糖尿病患者の腸内細菌叢を改善」

 クロレラ工業㈱(東京都港区)では、チクゴ株クロレラがⅡ型糖尿病患者の腸内細菌叢を改善することを突き止めた。研究内容は学術誌『Fundamental Toxicological Sciences』に掲載された。健常者と肥満者の腸内細菌叢が異なり、例えば「(健常者と比較して)肥満者はFirmicutes門が減少し、Bacteroidetes門の細菌の増加」が見られ、「糖尿病患者では短鎖脂肪酸を生成する菌が減少」することが報告されている。

 

 研究ではチクゴ株クロレラが糖尿病患者の腸内細菌叢に与える影響を調べた。Ⅱ型糖尿病患者12人(平均年齢60才、女性11人、男性1人)に、30日間毎朝15粒のチクゴ株クロレラを摂取させ、試験開始前後の糞便中の微生物を調べた。その結果、「Bacteroidetes門が減少し、Firmicutes門が増加」し、チクゴ株の摂取が腸内細菌叢を健常な環境へと改善することを確認した。なお、Firmicutes門は食物繊維から短鎖脂肪酸を生成する。クロレラは食物繊維を豊富に含み、腸内細菌叢に必要な栄養素である鉄分も多く含まれる。「チクゴ株クロレラの摂食は、腸内細菌叢を正常な状態に導き、糖尿病症状が発生しにくい体づくりが期待できる」としている。

 

 

詳しくは健康産業新聞1779号(2024.1.3)で
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