【人気受注素材ランキング(23下期実績/24上期予想)】 強さ際立つ「乳酸菌」

 2023年下期の人気受注素材(複数回答)で、回答が寄せられたのは約110種類。トップは前年2位だった「乳酸菌」。前年調査から6ポイント増え、 1位の座に返り咲いた。各社が特徴を持った乳酸菌を展開。機能性表示食品では、「整腸作用」をはじめ、「体脂肪低減」「内臓脂肪低減」「歩行機能の向上」「肌の潤い維持」「紫外線刺激から肌を保護する」「ストレスの軽減」「目・鼻の不快感を緩和」「食後の胃の負担を和らげる」「睡眠の質向上」「免疫機能の維持」「記憶力の維持」――など、様々なヘルスクレームの機能性表示食品が流通する。「免疫機能の維持」を謳える機能性表示食品は参入企業が増え、新製品ラッシュが続く。また、「膣内環境を良好にし、膣内の調子を整える」に加え、「正常な月経周期を有する健康な女性の月経前の一時的な晴れない気分、精神的疲労感、眠気を軽減する」といった女性特有の悩みに着目した機能性表示食品も登場。フェムケア市場の活性化が期待される。

 

 2位は「NMN」。トップの座から転落したものの、26票を集めた。エイジングケア素材として人気は高く、大正製薬やファンケルなどが新商品を上市した。NMNを機能性関与成分に肌分野の機能性表示食品も登場。機能性研究のデータ蓄積が進む中、さらなる市場拡大が見込まれる。3位はトップ3常連の「コラーゲン」が入り、実力素材の力を示した。4位は13票の「プロテイン」。運動意識の高まりを背景に、スポーツ愛好家、健康美を望む女性、アクティブシニア層など、ユーザーの裾野が拡大。ここ5年の調査では毎回10票以上を集めており、ブームから定番素材に定着している。市場では、粉末品を中心に、各社の新商品投入が活発で、商品増加に伴い、商品淘汰も始まっている。8位の「GABA」は、機能性表示食品での利用が拡大。2年連続でトップ10にランクインした。

 

 2024年上期の人気受注素材予想では、1位の「乳酸菌」から4位の「プロテイン」まで、今年下期の受注実績と同様の結果となった。9位にはCBDがランクイン。「大麻取締法等」の改正により、THCの「残留限度値」の設定を 1年以内に決定する計画で、より安全なCBD製品の流通が期待される。2月20日に開幕する「健康博覧会2024」では多数のCBD取扱い企業が参加。関心を集めそうだ。つづく

 

 

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