食品素材展「Fi Europe」、前回比5割増の1,400社出展
インフォーマ マーケッツ主催の欧州最大規模の食品素材展示会「Fi Europe2023」が11月28〜30日、ドイツ・フランクフルトで開催され、約3万人が参加した。26回目となる今回は、67ヵ国から約1,400社が出展。コロナ前19年の1,700社には届かなかったものの、22年の約930社から5割増となった。コロナ後からは2回目の開催となり、中国企業などをはじめ、多くの企業が復活して参加した。22のカントリーパビリオンが設けられ、最多は中国の約240社。以下、フランスが33社、インドとアメリカがそれぞれ27社、ドイツが26社、トルコが19社などとなった。日本企業(現地法人含む)は、アスタリール、金秀バイオ、キッコーマン食品、協和発酵バイオ、太陽化学、茶ごと、長瀬産業、ニッピ、日本生物.科学研究所、ハナマルキ、不二製油、三菱ガス化学、三菱商事ライフサイエンスなどが出展した。
出展対象は、「Food ingredients(食品原料)」「Health Ingredients(天然素材)」「Organic(オーガニック原料)」「FoodTec(食品技術)」など。出展品目は、例年と変わらず、シード、カカオ、乳、卵、穀物、果実、野菜、香辛料などの原料系と甘味料、乳化剤、ゲル化・増粘安定剤、調味料、色素、フレーバーなど。目立ったのは、「プラントベース」「プロテイン」「発酵」「プロバイオティクス」「マリーン製品」で、「サステナビリティ」や「二酸化炭素削減」といったワードの訴求も多かった。「プラントベース」は一大トレンドとなっており、100社以上が出展。特にプラントベースプロテイン、またはそれに関連した原料を出展している会社が多かった。
プラントベース肉やプラントベースプロテインを製造するための技術や素材が注目を集め、味や食感を本物に近づけるための「リアル感」などの「感覚」がキーワードになり、そのための技術や製品が多数出展されていた。代替肉やプラントベースマヨネーズやソース、プラントベース卵製品の開発訴求に合わせて、発酵技術や酵素なども注目を集めていた。プロテインは、プラントベース製品開発のための大豆プロテイン、エンドウ豆プロテイン、ライスプロテイン、そら豆プロテイン、ひよこ豆プロテインが多く出展。ホエイプロテインもこれまで通り多数展示があった。一方で、前回までは多数出展があった昆虫由来のプロテインはほとんど見掛けなかった。つづく
詳しくは健康産業新聞1778号(2023.12.20)で
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