日本コエンザイムQ協会 長寿昆虫・ヤマトシロアリ、CoQ10が貢献

 日本コエンザイムQ協会は11月18日、東京工科大学で「第20回研究会」を開催した。山口大学大学院創成科学研究科農学系学域の井内良仁氏は、「“超長寿命”昆虫ヤマトシロアリの抗酸化戦略とコエンザイムQ」と題して特別講演を行った。同氏は、30年以上の寿命を持ち、旺盛な繁殖力を有するヤマトシロアリの生体研究に従事。これまでに、ヤマトシロアリは、体内に強力な抗酸化物質である尿酸を大量に持ち、その尿酸はヤマトシロアリの長期生存に必須で、なおかつ体内で抗酸化物質として利用していることなどを解明している。

 

 今回、ヤマトシロアリの長寿命に貢献する可能性がある体内の物質について測定を行った。その結果、①ヤマトシロアリ女王はワーカーに比べてCoQ10を豊富に含有すること、②ワーカーにCoQ10を経口摂取すると生存率が上昇すること、③体内でCoQ10を抗酸化に積極的に利用していること、④体内CoQ10はビタミンEや尿酸量にも影響を与えることなどが明らかとなった。CoQ10が抗酸化システムの1つとして重要な役割を担い、長寿延長に関わっていることが示唆された。同氏は、「CoQ10量が多い女王で、CoQ10がどう働いているのか試験してきたい」と述べた。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1776号(2023.12.6)で
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