DHA・EPA、トランス脂肪酸毒性を抑制
DHA・EPA協議会は10月26日、第24回公開講演会を開催、3人の講師がそれぞれ講演を行った。東北大学大学院薬学研究科衛生化学分野助教の平田祐介氏は、「DHA・EPAによるトランス脂肪酸毒性の抑制作用機構」と題して講演。トランス脂肪酸について、これまで多くの知見から動脈硬化等の循環器系疾患をはじめ、生活習慣病などのリスクとなることが示唆されてきたが、疾患発症機序については未解明な点が多く残されていたことを説明。研究により、トランス脂肪酸がマクロファージやグリア細胞といった関連疾患病態と密接に関わる細胞の細胞死を促進することが明らかになったと発表した。
トランス脂肪酸は欧米諸国などで規制されているマーガリンやショートニングなどに多く含まれるエライジン酸などの「人工型」と、牛肉や乳製品に含まれる「天然型」に分類した際に、「人工型」のみが、細胞死を促進するなどの強力な毒性を持っていることが明らかになったと説明。さらにDHA・EPAといった青魚に多く含まれる高度不飽和脂肪酸がトランス脂肪酸毒性を効果的に軽減すること、細胞死を抑制することを明らかにしたと発表した。普段からDHAやEPAを摂取することで、トランス脂肪酸に伴う疾患発症の予防・改善に繋がるとした。つづく
詳しくは健康産業新聞1776号(2023.11.15)で
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