【トップランナーに聞く】 『ウコンの力』売上堅調、飲食機会の増加でコロナ前水準へ

 累計販売本数15億と国内ウコン飲料市場をけん引するハウスウェルネスフーズの『ウコンの力』シリーズ。新型コロナウイルス感染症による行動制限が解除されたことで、外食機会も回復。それに伴い、コロナ禍で大幅な打撃を受け売上減少を強いられたCVSチャネルでの同商品の売上が特に伸びている。全体では現在コロナ前水準の約8割まで来ているという。また、生活様式が変化したアフターコロナでは新たなシェア獲得も重要な課題だという。同社の事業開発一部グループマネージャー・長谷川政史氏に聞いた。

 

──『ウコンの力』シリーズ、売上の状況は

 シリーズ商品の売上は、2023年4月から6月で前年比約110%と推移。一昨年からの回復が進み、コロナ前と比較して8割近く戻っている。主力販路となるCVSでの売上が大きく伸長した。売上増加の要因は、行動規制が解除されたことで外食産業に活気が出たほか、会社行事やイベント、地域の祭りなどが再び開催されるようになり、飲食機会が増加していることが挙げられる。アフターコロナのリベンジ消費の側面もあると考えている。一方で会食などは、従来のように2次会、3次会と移行するケースが減少した感がある。また、1次会も短時間で終了することが多くなり、「深く長い」飲食シーンから、「手軽でライトな」飲食シーンに変化している。こうした行動変容に合わせた提案が今後重要になると考えている。

 

──さらなる売上拡大に向けた戦略は

 若年層の新たな顧客を取り込むことが重要と考えている。『ウコンの力』シリーズのメインユーザーは40代の男性。2004年の発売当時のメインユーザーは20代から30代だった。まさに『ウコンの力』と一緒に年を重ねている。当時は、会社の懇親文化が定着しており、『ウコンの力』は“繁華街”や“夜”、“深い”といったイメージが強かった。約20年経過し、コロナの影響もあり飲食機会に対するイメージも大きく変化した。現在は、“屋外”や“昼”、“軽い”といったイメージも加わっており、『ウコンの力』もそうしたシーンに向けたプロモーションを強化していきたい。

 

 昨年の12月より歌舞伎俳優の尾上松也さんを起用したWEBCMの配信を開始した。これまでTV-CMを中心に出稿していたが、時代の変化に合わせ、一方的に配信する広告よりも消費者が能動的に閲覧するネットコンテンツの先で配信する広告の方が若者との相性がよいと考えている。アンケート調査では「明るいイメージの印象」など、『ウコンの力』に対するイメージが向上している結果も出ており、手応えを感じている。今年の12月からは、さらに若い人に興味を持って頂けるようなプロモーションキャンペーンも予定している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1775号(2023.11.1)で
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