SAC研究会、ニンニク成分「SAC」の最新研究成果を発表

 SAC研究会(幹事企業:備前化成㈱、㈱ダイセル)は10月3日、『解明進むニンニク成分「S-アリルシステイン(SAC)」の機能性最新報告』と題した研究集会を開催した。SAC研究会事務局長の㈱ダイセル・卯川裕一氏は冒頭、「他社との連携を掲げた当社内の新たな会議室で、2回目のSAC研究会の最新情報が実現できたことを嬉しく思う」とした。

 

 演題は「外因性一重項酵素による線虫の寿命短縮に対するS-アリルシステインの効果」(同志社大学大学院生命医科学研究科教授・市川寛氏)、「S-アリルシステインの慢性炎症および臓器線維化に対する予防及び治療効果」(大阪公立大学大学院医学研究科特任教授・竹村茂一氏)、「ニンニク由来化合物S-allyl-L-cysteineの神経細胞保護効果の分子メカニズムについて」(日本大学薬学部薬理学研究室教授・小菅康弘氏)、「微生物酵素によるS-allyl-L-cysteineの合成と変換」(京都大学大学院農学研究科・水谷拓氏)、「『SAC』プロモーション活動“脳疲労にSAC”」(備前化成㈱・吉田英生氏)。寿命延長、慢性炎症への有効性、神経細胞保護効果の分子メカニズム、ニンニク以外の代替供給源の探索など、「S-アリルシステイン(SAC)」の最新の機能性研究成果のほか、2023年に積極展開してきたプロモーション活動を報告した。

 

 同志社大学の市川教授は、活性酸素種のひとつである一重項酸素が線虫の寿命に及ぼす影響を明らかにし、S-アリルシステインの効果について検討した。コントロール群、S-アリルシステイン群、(一重項酸素を持続的に数十分発生させる)試薬群、試薬+S-アリルシステイン群に分け、線虫のmRNA発現を評価した結果、試薬群は、コントロール群と比較して有意に寿命が短縮。一方、S-アリルシステイン群では有意に寿命が延長されることがわかった。さらに、試薬+S-アリルシステイン群では、試薬群と比較して、S-アリルシステイン前処理により有意に寿命の短縮が抑制されたことを発表した。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1774号(2023.10.18)で
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