「食品開発展」大盛況、9%増の3.6万人来場

 「食品開発展」は今回で34回目。20年、21年はコロナ禍の影響で出展規模が縮小したが、23年はコロナ前を大きく上回る規模に拡大した。満小間となったため、新会場として東京ビッグサイトの西4ホールを使用、過去最大規模となった。海外からの出展・来場も回復。中国や韓国、台湾、インドほか、19ヵ国・地域から90社が出展した。海外来場者は韓国が最も多く、インド、台湾、中国、ヨーロッパ、タイなどと続いた。

 

 機能性素材関連では、NMNやプラセンタ、プロテイン、乳酸菌ほか、多種多様な素材が一斉に披露された。市場の牽引役の一角を担うプロテインは、ホエイ、ソイ、ピー、コオロギ、ソラマメ、カボチャ種子、ライス由来などが展示された。NMNも複数の企業が出品、純国産品や国内生産品をアピールする企業も見られた。既存素材をブラッシュアップしてPRするケースや、エビデンスを取得して機能性表示食品対応を打ち出すケースも増加。「フェムケア」対応も随所で見られ、受託企業からは「既存、新規含めブース来訪者は多い」とのコメントが聞かれた。

 

 出展者によるプレゼンテーション数は前回比26%増の432講座で過去最高。延べ1万1,235人が聴講した。「プレゼン後の問い合わせが多く、反応が良い」といった声が聞かれた。Innova Market Insights日本カントリーマネージャーの田中良介氏はプレゼン特別セミナーで、「グローバル市場でのプラントベース開発最新トレンド」について講演。世界市場の大きな変化について、「無理に模倣しない。それよりも素材を生かした商品が求められている」と話した。関心度の高い原材料として、「ナッツ、オーツ麦、大豆、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、豆腐、キヌア、キノコ」を挙げた。つづく

 

 なお、次回の「食品開発展」は2024年10月23〜25日に開催。今回と同じく、西1・2・4ホール&アトリウムで行われる。「次回は小間を増やす」という企業も複数あり、現在申し込みが殺到している状況。新規企業の募集は11月をめどに行う予定だ。

 

 

詳しくは健康産業新聞1774号(2023.10.18)で
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