別冊特別企画『機能性表示食品ガイド』 受理6,700品、届出者1,600突破

 2023年9月19日時点における機能性表示食品の総届出数は7,487品。このうち779品が取り下げられており、累計数は6,708品となっている。届出者総数は本紙の集計で1,624。今年度はJ-オイルミルズ、江南化工、太田油脂、三菱商事ライフサイエンス、伊藤超短波、ハーバライフ・オブ・ジャパン、韓国農協インターナショナル、日本メドック、メルシャン、松浦薬業、ツムラなど、100社を超える企業が初受理となった。受理数トップは東洋新薬で108品。以下、伊藤園が99品、森永乳業が97品、ファインが92品、アサヒ飲料が80品となっており、トップ30の企業で全体の24%を占めている。

 

 最も多い機能性表示は、体脂肪や中性脂肪など「脂肪系」で933品となり、全体の約14%。発売される機能性表示食品を見ても、「脂肪系」の商品上市は活発で、人気の分野となっている。キリングループが「プラズマ乳酸菌」で切り開いた免疫表示は、対応素材が増加。昨 年12月21日、アサヒグループ食品が「L-92乳酸菌」を機能性関与成分とする「ディアナチュラゴールド L-92乳酸菌&食物繊維」で、免疫機能維持を含む表示で受理された。1月には「L-92乳酸菌」を含むアサヒ飲料とアサヒビールの商品が、免疫を含む表示で受理された。

 

 大手企業の新商品開発は機能性表示食品が中心になっている。本紙が例年実施している調査で、2022年に発売された健康食品・保健機能食品の新商品の内、機能性表示食品が58%で過半数になった。調査はプレスリリースされた健康食品・保健機能食品(リニューアル含む)の新商品を中心に集計、大半は大手企業の商品。対象とした新商品は421品で、前年比2.8%減だった。内訳は、「機能性表示食品」が57.5%で、前年から9ポイント増え、調査開始以降初めて過半数となった。「保健機能食品以外の健康食品」は36.1%だった。

 

 発売された機能性表示食品の表示は「脂肪系」を含むものが2割強でトップとなり、「肌」「整腸」と続く。複数機能を表示するものも多かった。機能性表示食品の剤型は「錠剤」が25.6%で最も多く、「飲料」が17.4%で2位。サプリメント剤型以外では、野菜や果物のほか、コーヒー、チョコレート、飴、卵、ドレッシング、パンなど、多様な商材が上市された。富士経済が3月3日に発表した調査結果によると、2022年の機能性表示食品市場は見込みで前年比24%増の5,462億円。剤型別に見ると、「ドリンク類」が2,983億円(前年比34.4%増)で最も多く、全体の54.6%を占めた。「サプ リメント」は2,131億円(同13.6%増)、シリアルやヨーグルトなど「明らか食品」は349億円(同12.2%増)だった。表示は、「生活習慣病やダイエットに関連する脂肪の需要が旺盛」と指摘。また、ストレス、睡眠、認知機能対応の商品が伸びているという。同社では2023年の機能性表示食品について、市場規模は5,935億円に拡大するとの予測を示している。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1773号(2023.10.4)で
健康産業新聞の定期購読申込はこちら