特集【サラシア属植物】 「体感性+機能性」で市場形成

 食後の血糖値上昇抑制や糖の吸収抑制などで注目を集めるサラシア属植物。体感性と機能性が評価され、昨今では自粛太り対策のニーズを取り込んだ。機能性表示食品は製薬メーカー数社の新規参入も。取材先からは、「生活習慣対策市場に伸びしろを感じた」「顧客から要望を受け、商品化に踏み切った」「エビデンスと自然由来に魅力を感じた」などの声が。「ドラッグストアのバイヤーの反応が今までで一番良かった」との声も寄せられている。この1年の引き合い状況を原料メーカーに取材したところ、「コロナ5類以降、問い合わせが増えた」「供給量が前年を上回った」などの声が。今後の展開について、「飲料の商品化を増やしたい」「国内製造品を打ち出していく」「機能性表示対応のほか、低価格帯のラインアップで幅広い受注に繋げる」との声が聞かれた。

 

 サラシア由来サラシノールとサラシア由来ネオコタラノールを機能性関与成分とした機能性表示食品は9月19日現在、104品となった。年度別の受理数は、2015年(3品)、2016年(8品)、2017年(8品)、2018年(10品)、2019年(20品)、2020年(12品)、2021年(10品)、2022年(15品)、2023年は18品目に。今年は過去2番目に多い届出数で推移している。形状はサプリのほか、お茶やゼリー飲料、チョコ、茶漬け、牛丼など、一般食品での商品化も進んでいる。

 

 サラシア属植物に関する知識の普及、商品拡大、原材料・製品の品質向上など目的とした「サラシア属植物普及協会」は今年、設立11年目に突入した。今後の中長期的なテーマは「原点回帰」。改めて、サラシア属植物に関する知識の普及に取り組んでいく方針。「会員は異業種参入も目立つ。薬機法などの情報提供に努めるほか、次世代を担う若手研究者の発掘にも取り組んでいきたい」という。同協会の会員数は、前年比微増の75社(9月19日現在)。機能性関与成分“サラシア由来サラシノール”について、「会員外の認知度も上がってきた。今後はシステマティックレビュー(SR)の国際指針「PRISMA声明」2020年版対応のほか、血糖値以外の新しい機能性研究にも着手していきたい」としている。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1773号(2023.10.4)で
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