処理水放出で中国反発、健食にも影響

 8月24日に日本政府が実施した福島第一原発の処理水の海洋放出を受け、中国へ輸出するサプリメントや健康食品が通関できないとして、輸出に影響が出ていることが、業界への聞き取りでわかった。現地販売メーカーの独断で、製造の先送りや発注のキャンセルが相次いで発生しているという。受託企業からは「製品中に海産物由来の原料がある場合、原産地等の情報を提出するように求められた」「発注後、製造手配していた段階だったがキャンセルとなった。発注予定だったものについて、一旦ストップして欲しいとの連絡があった」といった声が聞かれた。

 

 輸入拒否する現地企業について、中国ビジネスに携わる中国人コンサルタントに問い合わせると「海産物うんぬんではなく、日本の水を使用しているという点でNG」との回答があった。商品に入っていなくても、「製造中の使用や、洗浄時での使用を想定し、全ての商品を規制対象として判断している」という。「各企業が中国政府の方針を先読みし、独断で実施している」とする一方、日本製品のニーズは強く「日本から商品を輸入できないと困る現地企業も少なくない」とし、「政府に向けた陳情など、今後輸入再開に向けた動きに期待したい」と話す。つづく

 

 

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