ZOOM UP【β-グルカン】 免疫賦活、 海外ニーズ高く

 免疫力を高めることを目的としたβ-グルカンの食品利用は、米国のみならず世界的にも拡大している。海外調査会社のグローバルインフォメーションが発表した市場調査レポート「ベータグルカンの世界市場」によると、食品や飲料、パーソナルケア、医薬品、栄養補助食品、動物飼料用途でのβ–グルカンの世界市場規模は2020年時点で4億380万ドルとしており、年成長率7.6%で伸長。2026年には6億2,830万米ドルに達すると予測している。レポートでは「より健康的な代替品への需要の高まりと、健康的な食材への消費者の嗜好の変化がβ–グルカンの需要と市場の成長を促進すると考えられる」と分析。 “イミューンヘルス”としての引き合いはさらに強くなるという。

 

 国内では、大麦由来β–グルカンを機能性関与成分とした機能性表示食品が先行して受理されており、「腸内環境を整える」「コレステロールや血糖値の上昇を抑える」「糖質の吸収を抑制する」旨の表示が可能。大麦β–グルカンに関する研究は、2000年代に入り加速した。米国では2006年より大麦やオーツ麦などβ–グルカンを含む食品に“心臓病の危険性を抑える”との限定的疾病リスク低減表示が認められ、またEFSA(欧州食品安全機関)においても“コレステロール上昇抑制”、“血糖値上昇抑制作用”の表示が認められるなど、酵母由来同様こちらも世界的に高い機能性が評価されている。

 

 近年、腸内フローラへの関心の高さから大麦由来β–グルカンへの需要は高くなっており、プレバイオティクス素材として注目を集めている。大麦由来以外ではユーグレナが、ユーグレナグラシリス由来パラミロン(β-1,3-グルカンとしてを関与成分に受理。「作業時の一時的なストレス(イライラ感、緊張感)を緩和」「睡眠の質(眠りの深さ、すっきりとした目覚め)を改善」を訴求する機能性表示食品の受理実績を持つ。現在、多くの企業から関心が寄せられ、OEM供給が本格化しているという。つづく

 

 

詳しくは健康産業新聞1771号(2023.9.6)で
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